FreeBSD:pandora
目次
Pandora FMS の導入
Pandora FMS とは
Pandora FMS とは、ネットワーク、サーバ、アプリケーション等を監視するための、オープンソースの統合監視ツールです。
配布元サイト: http://pandorafms.com/Home/Home/jp
オープンソースの監視ツールというと、最近は ZABBIX 等が良く知られていますが、Pandora FMS は特にユーザインタフェース面が良くできておりメニューが直感的です。 また、プラグインの追加も簡単で、ある意味なんでも監視できてしまいます。情報収集やグラフ生成ももちろんできます。日本では今までほとんど知られてない監視ツールですが、これがなかなか良いのです。
私は、監視ツールとして、すっかり気に入っています。
インストール
概要
Pandora FMS の最新版は、(2013年1月時点で) バージョン 4.0.3 です。
バージョン 3.2 からは、インストーラが FreeBSD に対応しています。 また、ports もありますが、2013/3/13時点で、ports からインストールできるのは、まだ 4.0.1 です。
というわけで、以下に最新版をソースから FreeBSD へインストールする方法をまとめておきます。
まずは、http://pandorafms.com/Community/download/jp から、以下に示す 4.0.3 のソースアーカイブ(tar.gz)をダウンロードします。
- pandorafms_console-4.0.3-130118.tar.gz
- pandorafms_server-4.0.3-130118.tar.gz
- pandorafms_agent_unix-4.0.3-130118.tar.gz
Pandora FMS は、次の 3つのコンポーネントからできており、上記アーカイブはそれぞれ次のパッケージになっています。
- コンソール (監視システムのウェブコンソールプログラムです)
- サーバ (監視システム本体です)
- エージェント (監視対象にインストールするエージェントソフトです)
全体のインストールの流れは次の通りです。
- MySQL サーバをインストールする
- Pandora FMS コンソールをインストールし、初期データベースを作成する
- Pandora FMS サーバをインストールする
- (必要に応じて) Pandora FMS エージェントをインストールする (必須ではありません)
具体的手順を以降に示します。 なお、MySQL サーバについては、普通にパッケージや port からインストールすれば良いので説明は省略します。
コンソールのインストール
事前準備
以下に示されている FreeBSD の依存パッケージもしくは ports をインストールします。
http://openideas.info/wiki/index.php?title=Pandora:Documentation_ja:Installing
なお、コンソールプログラムインストール後の初期設定画面 (後述) にて必要なパッケージが揃っているかがチェックされ、足りないものが表示されますので、その画面で確認しながら不足分を追加インストールしていくこともできます。
コンソール本体のインストール
ここでは、インストーラを使って apache2.2 のドキュメントルート配下である /usr/local/www/apache22/data/pandora_console にインストールすることを想定します。
pandora_console のアーカイブを展開し、次のように pandora_console ディレクトリ内でインストーラを起動します。
cd pandora_console ./pandora_console_install --install
引き続き、ウェブブラウザから次の URL にアクセスして、初期設定を行います。
http://インストールしたサーバ/pandora_console/
詳細は、以下にありますので、参照してください。 http://openideas.info/wiki/index.php?title=Pandora:Documentation_ja:Installing#.E3.82.A4.E3.83.B3.E3.82.B9.E3.83.88.E3.83.BC.E3.83.AB.E5.BE.8C.E3.81.AE.E5.88.9D.E6.9C.9F.E8.A8.AD.E5.AE.9A
表示されるメッセージに従って進めます。不足しているパッケージがある場合は Step3 の画面で指摘されますので、ports から追加インストールします。
最後に、MySQL DB の pandora ユーザのパスワードが表示されますので、それをメモしておきます。 このパスワードは、以降のサーバの設定に必要になります。
サーバのインストール
事前準備
まず、サーバを動かすためには、perl が thread 対応でコンパイルされている必要があります。 FreeBSD の ports では、デフォルトでは thread が OFF になっているので、以下のように thread を ON にしてパッケージを作ります。
cd /usr/ports/lang/perl5.8 (5.8以上であれば何でも良い) make config → THREADS にチェックを入れる
また、以下に示されている FreeBSD の依存パッケージもしくは ports をインストールします。
http://openideas.info/wiki/index.php?title=Pandora:Documentation_ja:Installing
サーバ本体のインストール
ここでは、インストーラを使ってデフォルトパスにインストールすることを想定します。
pandora_server のアーカイブを展開し、pandora_server ディレクトリ内でインストーラを起動します。
cd pandora_server ./pandora_server_installer --install
サーバのメインのコードは perl のライブラリとして作られており、
/usr/local/lib/perl5/site_perl/バージョン番号/PandoraFMS
にインストールされます。
次に、pandora_server の設定ファイルである、/usr/local/etc/pandora/pandora_server.conf を調整します。修正点は、MySQL DB に接続するユーザのパスワードのみで、
dbpass XXXXXX
を設定します。XXXXXX には、コンソールのインストールでメモしたパスワードを書きます。
最後に、/etc/rc.conf にて、pandora_server と tentacle_server の起動を有効にします。
pandora_server_enable="YES" tentacle_server_enable="YES"
以上で準備は完了です。 以下のコマンドで、pandora_server と tentacle_serverd を起動します。
cd /usr/local/etc/rc.d ./pandora_server start ./tentacle_server start
エージェントのインストール
エージェントのインストーラは、バージョン 3.1 以降で FreeBSD に対応しています。次のように unix 用エージェントファイルを展開してインストールスクリプトを実行します。
cd /tmp tar zxvf pandorafms_agent_unix-4.0.3-130118.tar.gz cd /tmp/unix ./pandora_agent_installer --install
以上で、FreeBSD 向けのインストールがされます。 起動するには、/etc/rc.conf に
pandora_agent="YES"
を設定します。
なお、バージョン 3.1 のインストーラでは、起動スクリプト実行権限が付与されない問題がありますので、以下のように chmod して実行権限を付与しておきます。(バージョン 3.2 以降では修正されてますので、この対応は必要ありません。)
chmod 555 /usr/local/etc/rc.d/pandora_agent
あとは、次のコマンドを実行して起動すれば ok です。
/usr/local/etc/rc.d/pandora_agent start